トヨタ自動車が最高出力423馬力のエンジンを搭載したスポーツタイプセダン「レクサスIS F」を2007年12月末に発売。日産自動車が12月6日に480馬力のエンジンのスポーツカー「NISSAN GT-R」を発売。自動車各社が国産市販車では少なかった「高馬力車」を相次いで投入した。
ホンダの「フィット」やトヨタの「カローラ」など一般的な乗用車は100~150馬力程度が多く、400馬力超は国内最高水準である。国内市場の深刻な冷え込みの中、「馬力などの走行性能を高めることは自動車ファンへのアピールになる」と各社が続々と高性能車を開発した結果、にわかにパワー競争が起きた格好である。
車好きの心をつかもうという狙いは当たり、「レクサスIS F」は月間販売目標40台に対して既に600台を受注した。「NISSAN GT-R」は約2700台を受注した。両車とも800万円前後と高額だが、順調な滑り出しとなっている。
富士重工業が2007年10月に7年ぶりに前面改良して発売した「インプレッサWRX STI」は、馬力を280馬力から308馬力にパワーアップした。この車種も発売後1ヶ月で約1900台を受注するなど好評である。
各メーカーとも自動車本来の「走りの楽しさ」を強調している。例えば、「レクサスIS F」は停止状態から4.8秒で時速100キロまで加速可能である。
ただし、馬力が高まればそれだけ燃費が悪くなるわけだ。現在、各社が環境技術に注目し技術力向上を競っていることと矛盾することになる。環境への悪影響や速度規制がそのまま残っていることを考えるとそこまで高性能な車が必要なのかは疑問であると思われる。